同僚の死を軽んじる上司に嫌気をさして会社を辞め、看取り士として第2の人生を歩んでいる柴久生は、とある地方都市の看取りステーションに勤めていた。看取りとは、余命がわかった人々の最期の希望を出来るだけ叶え、死の不安を取り除き、そのときを一緒に過ごしてあげること。久生のところへ若干23歳の高村みのりが赴任をする。みのりは、久生や地域の診療所の医師たちと連携しながら、様々な死と向き合う。そんなある日、3人の子どもを持ちながら若くして余命宣告を受けた母親を看取ることになる。幼い頃に母親を亡くし、過去の記憶と葛藤するみのりに対し久生は「看取り士」としてその母親とどう向き合えばよいか、温かく導こうとする――。

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